JR九州・タッチ決済実証実験を指宿枕崎線の18駅にも拡大へ、福岡エリアでも利用可能区間拡大中

JR九州は、2022年7月22日から福岡市内の5駅でVisaやJCB、American Express(AMEX)のタッチ決済が自動改札機で利用できるようになる実証実験を継続して実施しています。
JR九州を含む5社は2023年9月12日、新たに鹿児島県内を走る指宿枕崎線の計18駅で、同年10月4日からタッチ決済の実証実験を開始することを発表。
2023年7月12日からは福岡エリアでも鹿児島本線の門司港～久留米間の各駅と香椎線の海ノ中道駅の計50駅に実証実験の対象エリアを拡大しており、今後の動向が注目されます。

もくじ

概要
2023年10月4日以降のタッチ決済導入駅
プレスリリース、ニュース記事へのリンク

概要

鹿児島本線・千鳥駅に導入されているタッチ決済対応の一体型自動改札機。
タッチ決済に対応した一体型の改札機には、専用の読み取り機が設置されています。

JR九州の博多駅、吉塚駅、箱崎駅、千早駅、香椎駅の5駅では2022年7月22日からVisaが、2022年12月5日からJCB、American Expressの各ブランドを対象に、タッチ決済に対応した自動改札機に対応カードやスマートフォンをタッチして通過できる実証実験をスタート。2024年3月31日までの間、実証実験が行われる予定です。
2ヶ月ほど前、2023年7月12日からは鹿児島本線の門司港駅～久留米駅間の各駅と、香椎線の海ノ中道駅の計50駅に導入され、福岡エリアの実証実験対象駅が拡大。
さらに、2023年10月4日からは新たに鹿児島エリアの指宿枕崎線の鹿児島中央駅～指宿駅間の各駅・計18駅で実証実験を行うことを先日発表。
タッチ決済が利用できる駅では、先ほどの画像のように既存の改札機にタッチ決済対応の読み取り機器が設置された一体型改札機や、ポール型専用端末、あるいは改札口付近に設置されている専用端末に手持ちのタッチ決済対応カードをタッチすることで、列車に乗車・あるいは降車することが可能となっています。
JR九州側は、日常利用や日本を訪問する外国人観光客などへの利便性向上のほか、システムの安定性確認を目的としていることを導入時のプレスリリースで発表。引き続き、日常利用・訪日外国人を含む来街者の利便性の向上やサービスの効果について、検証を進めていきたいとしています。
日本を訪れる外国人観光客の数は、回復傾向が続いているようです。
先日は、福岡県で世界水泳が開催されるなど、日本を訪れる外国人の方が現金いらずで列車に乗車できる機会は少しずつではありますが増えてきていると実感します。今回の実証実験対象駅の拡大が、タッチ決済のさらなる利用者増加につながるか注目です。
さらに、指宿枕崎線の前之浜～指宿間では、ICカード・SUGOCAのエリア外となっていますが、今回のタッチ決済導入により、種類は異なりますが初めてキャッシュレスで乗車できるようになる区間となります。
国内外を問わず、指宿を訪れる方にとって、今回のタッチ決済導入が鉄道利用時の利便性向上につながることを期待したいところです。

2023年10月4日以降のタッチ決済導入駅

2023年10月4日からは、新たに鹿児島県内の指宿枕崎線・鹿児島中央～指宿間で利用できるようになります。
タッチ決済を利用しての列車乗車は、実証実験対象エリア内の駅間に限られます。
タッチ決済が利用できる区間は下記表に記載しています。
記載以外の区間では利用ができません。また、香椎線では海ノ中道駅、香椎駅以外の駅ではタッチ決済を利用することはできません。
複数の改札口がある駅では、一部の改札口でタッチ決済対応の機器が設置されていない場合があります。利用される際はご注意ください。
また、指宿枕崎線を走るワンマン列車では、後乗り前降りとなる駅があります。
後乗り前降りとなる駅で下車する場合は、乗務員の方にタッチ決済対応のカードを見せ、タッチ決済で乗車した旨を伝えて列車のいちばん前のドアから降り、駅に設置されている専用の端末にタッチする形となるものと思われます。

路線	導入区間	導入日
鹿児島本線	門司港～久留米	香椎～博多の5駅は2022/7/22、それ以外の44駅は2023/7/12
香椎線	海ノ中道	2023/7/12
指宿枕崎線	鹿児島中央～指宿	2023/10/4(予定)