ドリドリっちの鉄道ブログ

おもに駅訪問や券売機など、鉄道関連の話題を記述していくブログ。

履歴印字を検証してみた

この記事では、JR九州西鉄福岡市交通局、さらに北九州モノレールの4社の履歴印字について、検証していきます。
◎印字される項目について
ICカードの履歴表示・印字での種別や駅名について説明します。括弧内は、このように印字される事業者名を表記しています。
「入場」・・・SF残額で改札を入場
「入継」・・・(JR九州西鉄北九州モノレール)運賃が前回出場したものから引き継がれる場合。(例:JR博多駅から地下鉄博多駅への乗り継ぎ、地下鉄空港線天神駅から地下鉄七隈線天神南駅への乗り継ぎとその逆。ただし、地下鉄博多駅→JR博多駅への乗り継ぎの場合は、筑肥線区間、地下鉄線内からの乗車いずれも「入場」となる。)
(※注:福岡市交通局の場合、入継はすべて入場と印字されます)
「出場」・・・SF残額で改札を出場
「定期」・・・定期券区間でののりこし精算を伴う入出場(定期区間内の乗車である場合は、履歴は記録されません)
「現金」・・・(JR九州北九州モノレール)現金チャージ
「特典」・・・(JR九州北九州モノレール)ポイントチャージ
「入金」・・・(西鉄福岡市交通局)チャージした場合の表記。駅名の横にチャージ方法が印字される。現金の場合は「現金」、ポイントチャージは「ポイント(半角)」。
「精算」・・・SF残額できっぷを精算
「券購」・・・券売機でSF残額を使用してきっぷを購入
「物販」・・・電子マネーとしてお買い物に使用
「オート(半角)」・・・オートチャージ
「バス等」・・・バス、路面電車での運賃支払い時、事業者名のみの表記
「窓出」・・・窓口で入場記録の取り消しなど、出場処理を行った時
「新規」・・・ICカードの新規購入

★印字される駅名について
JR九州
JR九州北九州モノレール福岡市交通局の駅の駅名印字ができる西鉄は「西鉄」と印字され事業者名での印字となる
西鉄
西鉄福岡市交通局の駅の駅名印字ができるJR九州は「JR九州」、北九州モノレールは「他社線」(※2015年12月現在)と印字され、事業者名での印字となる。また、JR九州福岡市交通局と異なる点では、「地)〇〇」の印字が「地下〇〇」になる点や、馬出九大病院前駅の印字が「九大病院」となっている(JR九州福岡市交通局では「馬出九大」)ことが挙げられる。
福岡市交通局
福岡市交通局JR九州西鉄北九州モノレールの駅の駅名印字ができる西鉄の駅名で「西鉄〇〇」の駅は西鉄と違って「西鉄〇〇」と印字される。
(西鉄は駅名のみの印字、例えば、西鉄久留米の場合、福岡市交通局は「西鉄久留」〈※注:履歴印字は最大4文字まで〉と印字されるが、西鉄の場合は、「久留米」と印字される。写真1を参照。)
また、nimocaエリアのバス、路面電車の乗車履歴はすべて「バス等」となり、会社名が印字されない(詳細後述、写真2)2016年2月時点で、「西鉄等」から「バス等」に変更されたことを確認。PASMOエリアなど、他のエリアの印字については不明。
写真1
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写真2
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北九州モノレール
履歴印字は120mmサイズ。
北九州モノレールJR九州の駅の駅名印字ができる
西鉄と、福岡市地下鉄の駅名は事業者名での印字となる西鉄は「西鉄」、福岡市地下鉄は「福岡市交」。西鉄バスなどのnimocaエリアのバス・路面電車については、事業者名が印字されない。
◎入場と入継
JR九州博多駅から地下鉄博多駅へ乗り継いだ場合、または、地下鉄空港線天神駅から地下鉄七隈線天神南駅へ乗り継いだ場合、または七隈線天神南駅から空港線天神駅へ乗り継いだ場合、JR九州西鉄北九州モノレールの履歴印字は「入継」となります。
例えば、下の写真の場合は、
入場 酒殿   出場 博多
入継 地)博多 出場 福岡空港
と、印字されています
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しかし、なぜか地下鉄博多駅からJR九州博多駅に乗り継いだ場合には、なぜか入継にならず、入場と印字されてしまいます(筑肥線からの通過連絡運輸が適用されている場合であっても)。
例えば、下の写真の場合は、
入場 桜坂   出場 天神南
入継 天神   出場 地)博多
入場 博多   出場 笹原
となります。
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福岡市交通局の履歴印字ですが、JR九州西鉄のような「入継」ではなく、なぜか「入場」と印字されてしまっています。
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上が福岡市交通局、下がJR九州の履歴印字です。2枚の履歴印字を比較してみるとJR九州のほうは「入継」と正しく印字されて
いるのに対し、福岡市交通局はすべて「入場」になっています

なお、JR九州小倉駅北九州モノレール小倉駅とを乗り継ぐ場合、またその逆とでは「入継」にはならず、「入場」と印字されます
北九州モノレールの駅名の印字について
まず北九州モノレールで履歴印字した場合の表記です。
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JR九州の駅と同名の駅(小倉、城野、北方、志井)については、JR九州の駅と区別するために、駅名の先頭に(モ)と印字されます。ただし、北方駅と志井駅については、JR九州の駅ではICカードサービス非対応。また、香春口三萩野は「香春口」、徳力公団前は「公団前」、徳力嵐山口は「嵐山口」となります。
続いて、JR九州で、履歴印字した場合の表記です。
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こちらは、券売機のメーカーで印字が異なります。
まずは、高見沢製(MCV・VTQ)で履歴印字した場合の表記です。(上の写真)
こちらは、北九州モノレールで印字した場合の表記と同じで、JR九州と同じ駅名は「(モ)小倉」のように印字されます。
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次に、日本信号製(MX-7)で履歴印字した場合の表記です。(上の写真)
こちらは、北九州モノレールJR九州の高見沢製券売機とは異なり、JR九州と同じ駅名については「モ)小倉」とカッコの部分が半カッコになります。
チャージ機についても同じ印字です。
続いて、福岡市交通局で履歴印字した場合の表記です。
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こちらも、JR九州日本信号製と同じで、JR九州と同じ駅名は「モ)小倉」のように印字されます。
続いて、西鉄で履歴印字した場合は、駅名が印字されず、2015年12月現在、「他社線」と印字されます。
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姪浜駅の履歴印字は2種類
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姪浜駅の履歴印字は、「地)姪浜姪浜の2種類が確認されています。
前者、「地)姪浜は、福岡市交通局空港線、天神・博多・福岡空港貝塚方面への乗車や、空港線貝塚線方面からの下車の場合と、券売機できっぷを購入したり、ICカードにチャージを行ったりした場合の印字です。自動精算機での精算もこの印字になるものと思われます
後者、姪浜は、JR筑肥線筑前前原、唐津方面への乗車や、筑肥線方面からの下車の場合の印字です。
姪浜駅の改札機は福岡市交通局のものなのですが、同じ改札機で履歴印字が違うことがあるのには驚きました。
◎会社名印字
JR九州北九州モノレールでは西鉄の駅名が、西鉄ではJR九州の駅名が、北九州モノレールでは福岡市交通局の駅名が印字されないのは最初に触れましたが、この項では、その他の会社名印字について触れていきます。
初めに、JR九州での履歴印字についてです。
2015年1月確認で、ICカードの履歴印字で、熊本市電の印字が羽犬塚駅の日本信号製券売機、吉野駅のチャージ機にてされておらず、空欄になっていることが判明しました。なお、高見沢製券売機(MCV・VTQ)では正常に印字されています。



なお、2015年10月に、この記事にコメントをいただきましたが、筑豊電鉄の印字がされたことが確認されました。券売機のアップデートにより、現在は熊本市電についても印字されるものと思われます。
続いて、西鉄バス久留米管内のバス乗車時の印字についてです。
2016年12月13日に、西鉄から管理委託されていた路線が、西鉄バス久留米に完全移管されました。
これにより、印字が「西鉄バス」から、西鉄バス久留米のバスに乗車したことを示す、「西鉄久留」に変更となっています。50番・久留米~大牟田線のバス乗車時の履歴印字で確認しています。(※注:福岡市交通局の券売機での西鉄久留米駅関連の印字も「西鉄久留」となりますが、これとは異なります)
(西鉄バス久留米移管後の印字、JR九州の駅で印字)
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(西鉄バス久留米移管前、管理委託時代、同じくJR九州の駅で印字)
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続いて、福岡市交通局での履歴印字について触れます。
nimocaエリア内でのバス・路面電車利用ですが、すべて「バス等」と印字されます。
以前は「西鉄等」でしたが、2016年2月確認時点で、「バス等」に変更されました
(印字変更後、「バス等」の印字)
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(印字変更前、「西鉄等」時代のもの)
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大分バス、大分交通熊本市電筑豊電鉄でこのように印字されるのを確認しており、JR九州バス宮崎交通佐賀市営バスなどに乗車時もおそらくこの印字がされると思われます。2017年3月に函館市電nimocaが導入されましたが、こちらの印字は不明です。
なお、JR九州西鉄では事業者名が正しく印字されます(前述のように一部券売機・チャージ機では印字されない場合あり)。
★その他
Twitterのフォロワーさんが2011年1月に履歴印字した写真によると、大分バスの会社名が印字されていなかったり、当時チャージ機のみ設置されていた大分駅が「他社線」と印字されたりした駅があったそうです。
現在は、券売機のソフト更新により、正しく印字されるようになっています。

続いて、九州外での履歴印字について。
近畿地方、京阪での履歴印字でJR九州の駅名が印字されることが、Twitterのフォロワーさんからの画像提供で判明、「JR九博多」と印字されていました。京阪は5文字まで履歴印字されるので、駅名は先頭2文字までの表示だと思われます。京阪で履歴印字をすると、ほとんどの事業者名の駅名が印字されるもようです。
※この記事を作るにあたって、Twitterのフォロワーさんやこの記事のコメントから情報提供をいただきました。厚く御礼申し上げます。
2014年12月20日記事作成、最終更新2017年3月26日