JR九州管内では、2025年3月15日(土)にダイヤ改正が行われます。
JR九州が2024年12月13日に発表した2025年春のダイヤ改正。
在来線では2024年春に引き続き、各地区で朝・夕の通勤・通学時間帯に列車の本数や運転区間、両数を見直して混雑緩和を図るほか、福岡地区では日中の一部普通列車の種別を区間快速に変更し速達性を図り、さらに福間始発の普通列車を増発。利用状況に応じて列車の運転本数・区間の見直しを実施。
また、九州新幹線では大阪・関西万博需要を取り込むため鹿児島中央6時00分発のさくら号が多客期を中心に運転されます。また、日中の一部のつばめ号をさくら号に変更して速達化を図り、つばめを増発してさくら通過駅の利便性確保を図ることなどが発表されました。
こちらの記事では、新幹線、特急列車、各地区の快速・普通列車ごとにダイヤ改正の概要・ポイントをご紹介します。
今回のダイヤ改正の概要
◎九州新幹線
◇日中に運行されている上下1本のつばめ(鹿児島中央11時台発の上りおよび博多15時台発)をさくらに変更し、速達化を図る。
あわせて、つばめを上下1本ずつ増発し、さくら通過駅の利便性確保を図る
◇多客時を中心に熊本~鹿児島中央間延長運転となっている熊本行きのみずほ615号は、ダイヤ改正後は毎日鹿児島中央駅まで運転
◇大阪・関西万博来場客が多く見込まれる週末等に、鹿児島中央駅6時00分発のさくら574号を運転。
定期列車のみずほ600号よりも22分早く9時台に新大阪駅へ到着することが可能に(新大阪9時59分着)
◇毎日運転している臨時列車のみずほ号上下8本は、ダイヤ改正後定期列車に変更
(下り:603号、609号、611号、613号 上り:602号、604号、606号、612号)
◎西九州新幹線
◇長崎地区への通勤・通学の利便性向上を図るため、かもめ1号が新たに嬉野温泉駅に停車。(嬉野温泉 7:10発)
これに伴い、新大村駅、諫早駅、長崎駅の発着時刻が変更となる予定
運行本数は1日あたり47本、ダイヤ改正後も変更なし
◎特急・D&S列車
☆きらめき
◇朝時間帯に「きらめき2号」小倉行きを新たに設定し、小倉方面への特急列車の混雑緩和と通勤通学の利便性向上を図る
☆かささぎ
◇門司港発肥前鹿島行きのかささぎ101号は使用車両を787系から885系に変更。これにより座席定員を拡大し、小倉方面からの混雑緩和を図る
(改正後、平日運転のかささぎ101号は門司港~博多間は1号車および2号車は自由席、博多~肥前鹿島間は指定席)
◇朝通学時間帯のかささぎ202号、102号、104号が新たに二日市駅に停車。博多方面への通勤通学の利便性向上を図る
◇日中時間帯に行橋発博多行きの「きらめき101号」を増発。これにより博多方面の特急列車の利便性向上と混雑緩和を図る
☆ソニック
◇夕方の時間帯に運転されているソニック46号は、ダイヤ改正後新たに赤間駅、福間駅、香椎駅に停車
◇ソニック44号、49号はダイヤ改正後885系(6両編成)から883系(7両編成)の運行に変更
◎快速・普通列車
★福岡・佐賀地区
●鹿児島本線・山陽本線
◇朝の通勤通学時間帯に小倉発博多方面行きの区間快速列車を増発し、混雑緩和を図る。
増発する区間快速列車は小倉~福間間快速運転、福間~博多間各駅停車。
◇日中時間帯の普通列車1本を福間~博多間快速の区間快速列車に変更し、速達化を図る。
併せて福間駅始発の普通列車を増発し、快速通過駅の利便性確保も
◇海老津駅が快速全列車停車駅に昇格。
これまで海老津駅を通過していた下り1本、上り3本の快速列車がダイヤ改正後新たに海老津駅に停車し、利便性が向上
◇日中に運行されている一部列車の運転区間を延長。
これにより小倉~門司港間で上下6本を増発し、門司港方面の利便性が向上
◇朝および夕方の通勤・通学時間帯に列車の両数を見直して、混雑緩和を図る
◇関門トンネルのメンテナンスに必要な時間を確保するため、10時台および11時台の下関~小倉間の上下線で運行される普通列車の運行本数が、ダイヤ改正後は1時間に3本→2本に変更
★佐賀地区
◎駅開業関連
★2025年3月15日開業予定
日豊本線に仙厳園駅(せんがんえん)が新規開業。
無人駅で、1日上下57本が停車予定。
このほかの線区でも運転時刻や行き先などが変更される予定。
ダイヤ改正後の詳細な時刻は、新幹線・在来線特急列車については2025年2月号の各種時刻表、在来線の快速・普通列車およびBRTひこぼしラインを含む全列車の時刻は2025年3月号の各種時刻表および九州時刻表2025年春号に掲載される予定。
感想等
2025年3月15日に予定されているダイヤ改正では、2024年春のダイヤ改正に引き続き、ラッシュ時間帯の利便性向上が図られている印象です。
特に、福岡⇔北九州地区の区間快速列車の増発による速達性向上や、小倉⇔門司港間の列車増発で、門司港観光がしやすくなりそうな感じです。
また、特急列車は増便や停車駅の見直しでさらなる利便性向上が図られており、特急列車での通勤・通学が便利になりそうです。
新幹線や在来線も、増発による通過駅の利便性を確保するためのつばめ号や普通列車の設定が行われ、優等列車・種別通過駅で乗降する場合でも利便性が一定程度確保されていることが感じられました。
一方で、「かわせみ やませみ」の定期運行取りやめや利用客が少ない青井駅岳の一部時間帯列車通過には驚きました。利用状況に応じた運行形態の見直しが行われており、特に「かわせみ やませみ」のダイヤ改正後の動向が気になります。
熊本地区の豊肥本線ではTSMC需要に応じる形で列車の増発や両数見直しが行われます。最寄り駅となっている原水駅周辺は今後も発展が期待され、新駅の開業を含め更なる動向が注目されます。
あわせて、鹿児島地区での仙厳園駅開業による駅周辺の賑わいにも期待です。
福岡地区での813系ロングシート化、811系のリニューアルによるロングシート化による混雑対策もこの1年でさらに進んでおり、2025年春のダイヤ改正後もこの流れは続きそうです。
利便性向上や一定の見直しが図られる2025年春のJR九州のダイヤ改正。現在よりもさらに利用しやすくなることを願っています。
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(後日掲載いたします。)
リンク・出典記事
(すべてPDFファイルです)
JR九州・プレスリリース (2024年12月13日掲載 2025年春ダイヤ改正について)
■九州新幹線・西九州新幹線、在来線特急列車の改正後暫定ダイヤもこちらからご覧いただけます
https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/12/13/241213_2025daiya_kaisei_1.pdf